こんにちは。ビューティウィンド編集部です。
30代半ばごろから、少しずつ増えてくるシミ。
「ちょっと肌の状態が悪いだけに違いない!」
「光の加減でシミに見えてるだけかも!」
と見て見ぬふりをしたくなりますが、数も濃さも徐々に無視できなくなっていきます。
そうなると、化粧品や治療でなんとか消そうという気持ちが沸いてきますよね。
でも実は「シミ」には種類があります。
そして、種類によって効果的な対処方法が異なるのが難しいところ。
今回は、シミの種類ごとの特徴と予防・対策方法をまとめました。
そもそも、シミとは?
シミとは、皮膚の中にメラニン(黒や黒褐色の色素)が蓄積されて黒や茶色に見える部分のことです。
紫外線から肌を守るためにメラニンが増えるのは正しい反応ですが(=日焼け)、メラニンが過剰に生成された状態がシミ。そして、過剰に生成される原因によってシミは種類分けされます。
シミの種類
まずは、女性に多い主なシミ5種類について原因と見分け方をご説明しましょう。
多いのは老人性色素斑と肝斑で、約9割のシミがこのいずれかです。
老人性色素斑
老人と言われるとゾッとしてしまいますが、いわゆる「加齢によるシミ」はこの老人性色素斑です。「日光性黒子」「日光黒子」と呼ばれることもあり、早ければ20代からできることもあります。
原因 | 紫外線によるダメージ |
色 | 薄い茶色や茶褐色 |
形 | 数ミリから数センチで形はランダム、境界線は明瞭。 |
好発部位 | 顔、手、腕、背中など紫外線をよく浴びる部分。 |
好発年齢 | 30~40代 |
ほかにも、紫外線でダメージで発生するシミがある!
高齢者の顔や身体に、盛り上がったシミやひょろりと飛び出したイボを見たことがある人もいるでしょう。あれも紫外線ダメージや老化で発生するシミの一種で、「脂漏性角化症(しろうせいかくかしょう)」と呼ばれる良性腫瘍です。
悪性化のリスクは低いですが、顔剃りや髭剃り時に出血しやすいという問題があります。
また、ひどい日焼けの炎症が治まってから数ヶ月して、肩や背中に花びら状のシミが大量にできることがあります。「光線性花弁状色素斑(こうせんせいかべんじょうしきそはん)」と呼ばれるシミで、20~30代で起こりやすいです。
※日本ではこのように呼ばれていますが、臨床所見・治療法ともに老人性色素斑と共通する部分も多いシミです。
肝斑
「それって肝斑(かんぱん)?」30~40代の女優さんが登場するそんなCMを目にしたことがある人も多いでしょう。
肝斑はホルモンバランスの乱れで起きるといわれる女性特有のシミです。
原因 | ホルモンバランスの乱れという説が有力。 弱い刺激にもメラノサイトが反応してメラニンができてしまう状態のため、紫外線や摩擦などの外部刺激でも悪化する。 |
色 | 薄い茶色 |
形 | 左右対称で、もやもやと広がっていることが多い。 |
好発部位 | 顔(頬や額) |
好発年齢 | 30~40代で、出産がきっかけになることもある。 閉経後に治癒することが多い。 |
※「洗顔時の摩擦による色素沈着で、両手で洗顔するため左右対称になっているだけである」という説もあります。根本原因が不明なので、諸説あるのが現状です。
雀卵斑
雀卵斑(じゃくらんはん)とは、そばかすのこと。遺伝性ですが、色白の人の多いです。
チャームポイントになることも多いですが、メラニンが蓄積した部分という定義に当てはめるとシミの一種となります。
原因 | 遺伝。紫外線ダメージで濃くなることもある。 |
色 | 薄い茶色 |
形 | 細かい斑点が左右対称に、横一線に広がることが多い。 |
好発部位 | 顔(鼻、頬、目の下) |
好発年齢 | 幼児期から思春期までに発生し始めることが多い。 |
炎症後色素沈着
日焼けやケガ、吹き出物が治癒したあとが残ってしまった……
非常によくあるケースで、これらを「炎症後色素沈着」と言います。漢字そのままですね。
できやすさ・治りにくさは個人差が大きいですが、新陳代謝の活発な子どもや若い人は治りやすいです。
後天性真皮メラノサイトーシス
かなり稀ですが、「後天性真皮(しんぴ)メラノサイトーシス」という疾患であることがあります。深い真皮層でメラニンが生成され、厳密にはアザの一種です。
「ADM(Acquired dermal melanocytosis)」「後天性両側性太田母斑様色素斑」と呼ばれることもありますが、「太田母斑」とは別の疾患です。
原因 | 遺伝と言われているが、正確には不明。 |
色 | 褐色が灰褐色が多いが、メラニンが発生している深さによる。 |
形 | 直径1~3ミリで、左右対称。 |
好発部位 | 顔(両頬・鼻翼) |
好発年齢 | 20代 |
シミの予防と消し方
シミの種類と原因がわかったところで、次は予防と対策です。
できれば作りたくないシミですが、できてしまっても対策はできますよ。
予防方法
紫外線が原因である老人性色素斑の予防は、UVケアの徹底がまず第一です。
また、肌の老化を防ぐための保湿や肌をゴシゴシ洗わないことも有効な予防になります。
その他のシミは遺伝やホルモンバランスが関係するので予防は難しいですが、紫外線や乾燥、摩擦が悪化要因になることが多いので同様のケアは大切です。
美容クリニックやエステサロンに頼る方法としては、以下のような手段があります。
※単独ではなく、パワーのあるシミ治療とセットになっていることが多いです。
イオン導入
弱い電流を流すことで美白・美肌効果のあるビタミンCを肌の奥深くまで届ける施術です。
ビタミンCだけでなくヒアルロン酸やコラーゲンも導入できる「エレクトロポレーション」という施術もあります。
ケミカルピーリング
薬剤を使って肌に残っている古い角質層を剥離させ、肌のターンオーバーを促す施術です。
ニキビ治療に有効ですが、美肌効果・美白効果があるのでシミ予防にもなります。
スクライバー
毛穴の汚れや皮膚の汚れを超音波の力で入荷させて取り除く仕組みです。
毛穴の汚れや角質を除去しながらも、乾燥や摩擦による刺激で弱った肌を優しくケアする施術です。
消し方
シミの消し方は種類によって違います。
方法を間違うと効果がないばかりか悪化することもあるので、経験ある医師による診断を受けてください。
シミ取りレーザー
病院やクリニックで受けられる治療で、局所的な老人性色素斑なら1回のレーザー照射で高い効果を発揮します。
雀卵斑は再発リスクが高かったり、後天性真皮メラノサイトーシスは使えるレーザーが限られいたりしますが、効果はあります。
但し、肝斑にレーザー照射すると悪化してしまうリスクがあります。
【レーザーが有効なシミ】老人性色素斑、雀卵斑、後天性真皮メラノサイトーシス
レーザートーニング
肝斑にレーザーによるスポット照射はNGですが、レーザートーニングを行うことは可能です。
但し、肝斑に関してはトラブルの報告もありますので、リスクを含めて説明してくれる実績あるクリニックを選ぶようにしてください。
【レーザートーニングが有効なシミ】老人性色素斑、雀卵斑、肝斑
トラネキサム酸
肝斑はトラネキサム酸を内服で改善効果があることがわかっています。
トラネキサム酸はもともと止血剤・抗炎症剤であるため病気治療でも処方されますが、肝斑治療の場合は保険適用外となります。
市販薬もありますが、クリニックでも処方してもらえます。
【トラネキサム酸が有効なシミ】肝斑
光治療
フォトフェイシャルやフォトRFなど名前はさまざまですが、顔全体など広範囲に光を当てる方法です。
シミや赤みを抑えて行く効果がありますが、レーザーのように濃いシミをすぐに消す効果はありません。
※エステサロンで行われている「光エステ」「光フェイシャル」と名前や効果は似ていますが、パワーが違います。
光治療は医療機器のため、病院・クリニックでしか使用できません。
【光治療が有効なシミ】老人性色素斑、雀卵斑、肝斑
トレチノイン・ハイドロキノン療法
メラニンを排出する効果のあるトレチノインと、メラニンの生成を抑えるハイドロキノンを併用してシミ治療するのが「トレチノイン・ハイドロキノン療法」です。
時間はかかりますが、外用薬のみで治療したい人にオススメの方法です。
【レーザーが有効なシミ】老人性色素斑、炎症後色素沈着
※肝斑や雀卵斑も薄くなる程度の効果があります。
シミは、消すことができる!
吹き出物、肌荒れ、乾燥、テカリ、シミ、シワ、ほくろ、アザ……。数ある肌の悩みの中で、効果の高い治療方法が確立されているのがシミです。
特に局所的な小さなシミは1ヶ所数千円で済むことが多いので、悩んでいる時間がもったいない!濃くなると消すのが難しくなるため、早めの行動がオススメです。
なお、老人性色素斑と肝斑、肝斑と後天性真皮メラノサイトーシスなど見分けづらいシミもあります。特に肝斑が出やすい30~40代の女性は、安易な自己判断をしないようにしてください。
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※シミ取りの相場についてはこちらの記事も参考にしてください
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