こんにちは。ビューティウィンド編集部です。
シミに悩んでいる人の中には、シミ消しレーザーや光治療をするよりも、外用薬を使ってシミを消したいと願う人もいるでしょう。
外用薬を使う方法なら、レーザー治療などに比べてお手軽にできそうですし、外科的治療よりもなんとなく抵抗が少ないですよね。
クリニックで行われるシミ消し治療の中には、「トレチノイン」や「ハイドロキノン」といった外用薬のみを使って行われる治療もあります。
今回はこの2つの外用薬を使ったシミ消し治療についてまとめてみました。
できれば機械は使いたくないという人は、ぜひ参考にしてください。
トレチノインとハイドロキノンは効果が違う
トレチノインとハイドロキノンは、どちらもシミ治療に使われる外用薬ですが、それぞれ効果が異なります。
まずはそれぞれどのような効果があるのかをご説明します。
トレチノインの効果
トレチノインには、皮膚の細胞が生まれるしくみを活性化させるはたらきがあります。
そのためトレチノインを塗った箇所は、新しい皮膚がどんどん表面に押し上げられます。
そのとき、皮膚の奥に溜まったメラニンも古い皮膚と一緒に排出されるのです。
ですからトレチノインは、すでに出来てしまってから時間が経っているような根深いシミも消す効果があります。
ハイドロキノンの効果
一方ハイドロキノンは、メラニンの生成を抑制するはたらきがあります。
そのため新たなシミを発生しづらくします。
また、メラニンを減少するはたらきもあり、シミを薄くする効果もあるのです。
ただしハイドロキノンは皮膚の奥に溜まったシミを消す効果はないため、根深いシミには効果が出づらいです。
トレチノインとハイドロキノン併用治療
トレチノインとハイドロキノンは、それぞれ得意分野が異なるため、併用することで効果の高いシミ治療を行うことができます。
では具体的にはどのような効果が期待でき、どのような治療をするのでしょうか。
併用することでシミ消し・予防効果がある
トレチノインとハイドロキノンを併用した場合、トレチノインが「シミ消し」の部分を担当します。
トレチノインは皮膚の奥に溜まったメラニンの排出を促す効果があり、そのシミ消し効果はハイドロキノンを上回ります。
しかしハイドロキノンはメラニンの生成を抑制するため、それ以上シミが濃くなること、また同じ場所に再発することを予防できるのです。
シミ消し・予防を一度に適えてしまえるのがトレチノイン・ハイドロキノン併用治療です。
治療経過と期間
トレチノインを使ったシミ治療は、シミの種類にもよりますが、約2ヶ月以上経過を見ながら続けていきます。
ハイドロキノンを併用する場合、トレチノインと一緒にハイドロキノンも塗ります。
トレチノインを塗った場所は赤くなり、メラニンが排出される過程で一度シミが濃くなったように見えます。
ハイドロキノンを使っていてもこの現象は予防できません。
しかし正常な反応ですから、それほど心配はないでしょう。
使っているうちに、シミの部分が垢のようにポロポロとはがれ落ちていきますが、これも正常な反応なので安心してください。
トレチノインは1ヶ月程度使ったあとに、炎症を改善する期間を1ヶ月設けます。
この間もハイドロキノンでの予防治療を行います。
治療費用相場
トレチノインとハイドロキノンのそれぞれの相場は下記のとおりです。
- 0.05%トレチノイン(5g) 約1500円~
- 0.1%トレチノイン(5g) 約4000円~
- 5%ハイドロキノン(5g) 約1500円~
- 10%ハイドロキノン(5g) 約2000円~
※5gでだいたい、1~2ヶ月分。
この処方薬費用に、初診料や診察料が加算されます。
処方薬は濃度や量によって価格が異なるため、クリニックによって料金設定にかなり差があります。
※シミ取りの相場についてはこちらの記事も参考にしてください
シミ取り費用の相場ってどのくらい?【施述方法別に詳しく解説していきます】
トレチノインとハイドロキノンの注意点
トレチノインもハイドロキノンも刺激のある薬なため、医師の指示に従って適切な使い方をしなければなりません。
ここでは一般的な使用上の注意点をご紹介します。
トレチノインは治療部位が一旦赤くなる
トレチノインを使い始めると、治療部位が赤くなり、痛みやしみを感じることがあります。
薬が合わないのかと驚くかもしれませんが、これ自体は正常な反応です。
しかしあまりにも炎症や痛みがひどかった場合は、すぐにクリニックに相談するようにしてください。
どちらも強い薬なため副作用の心配がある
トレチノインもハイドロキノンも刺激が強い薬です。
そのため、どちらの薬もかぶれたり、炎症がひどくなったりする副作用の心配があります。
そうした薬を2つ併用しているため、薬が合っていなかったり、濃度が濃すぎたりすると、そうした副作用が起こりやすくなります。
かぶれや炎症が起こった場合は、一度薬の使用を止め、すぐにクリニックに相談しましょう。
必ず医師の指示通りにケア・通院すること
トレチノインもハイドロキノンも刺激が強いため、間違った使い方をすると危険です。
ですから医師の指示通りに使うこと、そして経過観察のための通院はかかさないことを必ず心がけましょう。
早くシミを消したいからと、必要以上にトレチノインやハイドロキノンを塗ると、かぶれや炎症の原因となります。
外用薬は正しく使って効果的なシミ消しを!
トレチノイン・ハイドロキノン併用療法は、外用薬だけでもシミが消えることが期待できます。
それほど効果が高い方法なため、どちらの薬も肌への刺激があることが難点です。
しかし正しく使っていれば、副作用のリスクをぐっと軽減することができます。
とはいえ、「レーザー治療はダウンタイムがあるから外用薬で……」と考えていた人には、少々期待はずれな経過かもしれませんね。
その場合は、レーザートーニングや光治療などダウンタイムのない外科的治療とも比較してみてください。
トレチノイン・ハイドロキノン併用療法を選ぶ場合は、安全かつ効果的にシミ消しができるように、医師の指示には必ず従い正しく薬を使うようにしてくださいね。